翼状片

主に鼻側の結膜(白目)が角膜に侵入してくる病気です。
日照時間の長いところ、農業や漁業といった直射日光にさらされる機会が多い職業の方に多く、通常鼻側にできることが多いです。

主な原因の一つには、紫外線(特に強い日差しや長期間の紫外線暴露)が関連しているとされています。
角膜の中央部まで入り込んできた場合はもちろん、端にあっても角膜をゆがめる(角膜乱視)ことがあるので、視力低下の原因となります。

症状について

小さな翼状片では見え方にはほとんど影響がありませんが、進行すると炎症部分が盛り上がり、まばたきする度にその炎症部分が擦れるようになります。
その結果、目のゴロツキが生じます。また炎症によって充血を起こすため、目が真っ赤になります。

また、進行すると角膜がひっぱられてものがダブって見えたり、視力低下を引き起こすことがあります。
小さな場合は経過観察を行いますが、進行した場合には手術を検討します。

翼状片切除術

手術は、局所麻酔で日帰り手術で行います。術中の痛みはほとんどありません。

翼状片を単純に切除しただけでは再発する可能性があるため、再発を予防する方法が必要となってきます。

単純な切除だけでは再発率が高いため、切り取った結膜部分に自分の正常な部分の結膜を縫い付ける結膜弁移植を併用することで再発率を大きく低下させることができます。
ただし、若い人ほど再発率は高いと考えられています。

術後は、抜糸まで異物感を感じることがありますが、抜糸後は解消されることがほとんどです。 また、しばらくの間は点眼薬による治療が必要です。